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 海南春日神社海南市大野中)で元日と2日、小・中学生による「書初会」があった。県内外から毎年約700人が参加しており、2日も会場の外まで順番を待つ長蛇の列ができた。
 書き初めで使われた墨汁は、かつて市の名産だったという「松煙墨(しょうえんずみ)」。児童らは淡く色づく特徴的な墨で、「お正月」や「冬休み」など、新年らしい文字を書き上げた。習字を続けて6年目という御坊市立塩屋小6年の伊藤怜央(れお)君(12)は「初日の出」と書き、「初という字はうまくいったけど、名前をもっと太く書きたかった」と話していた。書き上げられたすべての作品は14~22日に同神社で展示し、優秀作品は24~29日に紀州東照宮和歌山市和歌浦西2丁目)でも展示する。
 境内では、半紙に筆で願い事や夢を書いて「どんと」で燃やす「吉書(きっしょ)初(はじ)め」もあった。家族で訪れた和歌山市の会社員広岡康一さん(43)は「40歳を過ぎて、周りで体調を崩す人も増えてきた。健康はお金に代えられないので」と「健康」の2文字をしたため、手を合わせていた。