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2011年11月12日土曜日

47都道府県別「幸せ度」調査の結果は?

  昨今の世界の経済状況を見ていると、ギリシャ国財政破綻を防ごうとEC加盟国がその救済に明け暮れしているなかで、今度はイタリア国債が暴落、イタリアが行き詰まるとその規模はギリシャの比ではない。果たして世界の経済・金融はどうなるのだろうか?
 わが日本国とて例外ではなく国債・地方債を合わせると1,000兆を上回る。国民一人当たりに換算すると赤ちゃんから老人まで800万円の借金を背負っている勘定になり、さらに東日本大震災復興と東電・福島第二原発事故の補償等で増税がのし掛かってくる。そのうえいまの円高が続くと輸出企業が海外移転し、国内が空洞化するか廃業におい込まれるか、その行方は濃霧に遮られて見通しにくい状況下に置かれている。
 
  話は替わるが、最近国力を表すのに、金銭的、物質的な国民総生産(GDP)から精神的な豊かさ、幸せの度合い(GNH)が唱えられ、この調査も言うなれば「幸福度」(GNH)の日本の都道府県別の分析と言えると思う。質問項目の40の調査項目を知りたいと思ったが、その興味深い調査と分析結果を「日本でいちばん幸せな県民」(PHP出版)という本にして明日13日に出版されるそうですので、詳しくはそれによる必要があります。

   福井県「幸せ度」日本一 法政大調査、部門別も高評価
              (2011年11月10日・「福井新聞」より引用)
                   福井県が1位になった幸福度調査について説明する坂本光司法政大大学院教授  (右)
                 =9日、東京都新宿区の同大市ヶ谷キャンパス

 日本で最も幸せな県は福井県-。法政大大学院の研究チームが9日発表した「47都道府県の幸福度に関する調査」で、福井県が全国1位にランキングされた。本県は旧経済企画庁の「豊かさ指標日本一」など上位の常連で、「幸福度というモノサシ」(同チーム)でも高い評価となった。

                        研究チームは坂本光司教授と政策創造研究科の社会人学生ら。

 今回の調査は、国民総生産(GNP)などの経済指標とは別に、ブータン王国が国策に導入して国際的な関心が高まっている「国民総幸福量(GNH)」の考え方を参考に「地域住民の幸福度」を重視した。幸福度を端的に示していると考えられる指標を40種選び、統計資料などを基に分析。10段階評価で得点化し、総合と4部門で順位付けした。

 福井県が堂々一位に輝きました。その興味深い調査と分析結果を「日本でいちばん幸せな県民」(PHP出版)という書籍で紹介しています。

 しかしどんな指標で県別の幸福度指数ランキングを出したのかが気になりますね。研究チームは、従来の幸せ度としての国民総生産(GNP)などとは別の指標を用いることにしたようです。以下の4部門合計約40の分野で幸福度をまとめています。

1.「安全・安心」・・・刑法犯の認知数、1世帯当たりの貯蓄額、老人福祉費など


2.「労働・企業」・・・失業率の低さ、障害者雇用の高さ、離職率など


3.「生活・家族」・・・出生率、マイホーム所持率、保育所定員数など


4.「医療・健康」・・・平均寿命や病床充実度など

 福井は総合で7・23点を獲得して1位となった。2位に富山(7・20)、3位に石川(6・90)が続き、北陸3県が上位を占めた。最下位は大阪府(4・75)だった。

 部門別でも福井の評価は高くなった。刑法犯認知数や1世帯当たりの貯蓄額、老人福祉費を分析した「安全・安心」と、離職率や失業率の低さ、障害者雇用などの「労働・企業」はともに1位。出生率や持ち家率、保育所定員数などの「生活・家族」は3位。病床充実度や平均寿命など「医療・健康」は9位だった。

 チームは、福井県を「日本一幸せな県」と表現し「未婚率が低く出生率が高いので幸福な家庭像」「福利厚生面が充実し住みやすい」「犯罪、火災、事故が少なく安心して暮らせる」などと評した。

 坂本教授は「人口が少ない北陸各県の幸福度が高い。経済力が強くなくても地域の政策や住む人の考え方、行動で幸福度の高い地域をつくることができると分かる」と話した。

今回の調査は「日本でいちばん幸せな県民」というタイトルの本にし、明13日にPHP研究所(東京)から出版される。

◆優しい社会 評価寄与
 「その県に住む人が幸せかどうか」という指標で、福井県が全国1位になった。調査指導に当たった坂本光司法政大大学院教授は、今回の統計資料から本県の「女性」「高齢者」「子ども」「障害者」「働く人」の現状を説明。

「福井など、この5者に優しい社会が幸福を感じられる社会」と話し、幸福を実感できる社会づくりへのヒントを示唆した。
 坂本教授らが今回掲げた40の指標から、本県の幸福度を押し上げた要因をみると、「生活・家族」部門の出生率や持ち家率の高さ、生活保護世帯の少なさ、保育所受け入れ数の多さ-などがそれぞれ1~5位に入り、10点満点の高い評価となった。


 「労働・企業」では、離職率の低さと正社員比率、障害者雇用比率の高さなどが満点。「医療・健康」では平均寿命の長さや病床数の充実ぶりなどが評価された。長期的に働ける雇用環境や、家庭を持ち子どもを育てる環境など、安心して暮らせるセーフティーネットの充実ぶりが評価を押し上げた。
 一方、転入率の低さや労働時間の長さなどは41~45位と評点「2」にとどまり、交流人口の低迷や働き過ぎを示す結果が表れた。相談可能な人がいるかどうか-という項目も31~35位内の「4」と低く、おおむね良いとされる生活環境の中でも懸念材料があることが分かった。
 坂本教授は「トップの福井を含め各県とも、今回ランキングが低かった分野を補うように地域づくりを進めれば、経済的な豊かさだけではない、より幸福を感じられる社会に近づけられるのでは」と今後の“奮起”を促した。

幸福度ランキング

1位 福井 2  富山 ・3  石川 ・4  鳥取 ・5 佐賀 ・5 熊本  
7 長野 ・ 8  島根 ・9  三重 ・10 新潟


11 滋賀 ・12 香川 ・13 岐阜 ・14 ・山梨 ・14 大分
16 山口 ・16 徳島 ・18 広島 ・19  山形 ・ 19 静岡


21 愛知 ・22 岩手 ・22 長崎 ・24 岡山 ・25 群馬
26 栃木 ・27 福島 ・27 愛媛 ・27 宮崎 ・30 茨城

31 奈良 ・32 和歌山 ・33 千葉 ・33 神奈川 ・35 鹿児島
36 宮城 ・37 ・38 東京 ・39 福岡 ・40 青森

41 沖縄 ・42 京都 ・43 北海道 ・44 埼玉 ・45 兵庫
46 高知 ・47 大阪

(参考)
・国民総幸福量(こくみんそうこうふくりょう、: Gross National Happiness,: GNH)または国民総幸福感(こくみんそうこうふくかん)とは、1972年に、ブータン国王ジグミ・シンゲ・ワンチュクが提唱した「国民全体の幸福度」を示す“尺度”である。
・国民総生産 (Gross National Product, GNP) で示されるような、金銭的・物質的豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ、つまり幸福を目指すべきだとする考えから生まれたものである。
 現在、ブータン政府は国民総幸福量の増加を政策の中心としている。政府が具体的な政策を実施し、その成果を客観的に判断するための基準にするのが主な用途で、1990年代からの急速な国際化に伴って、ブータンで当たり前であった価値観を改めてシステム化する必要があったという。(ウイキペディアより)

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