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2011年10月10日月曜日

10日・「創新」のモデル・和歌山電鉄・小嶋社長の講演要旨

和歌山電鉄小嶋社長といえば、全国で初めてネコの駅長として「たま駅長」を起用し、「いちご電車」「おもちゃ電車」や「たま電車」など、ユニークな発想でお子さま方や家族連れに喜ばれる電車を企画し、電車の役割を単なる輸送手段としてではなく、乗車している間も楽しく過ごせる空間としての役割も付加し、経営の考え方も地元に密着したお客本意の方針を貫き、今では全国ローカル鉄道の再生のモデルとして、その卓越した識見と経営成果は全国的にも知られ、郷土和歌山県においても小嶋社長の和歌山電鉄再生の経営理念・経営方針・現場主義の姿勢は高く評価されている。
たまミュージアム貴志駅
   まさにわたしがいつも唱えている「温故創新」の「創新」の格好のモデルであり、「たま駅長」とともに注目しているが、このたび、下記のように「全国安全週間」にあたり去る4日「第51回県労働安全衛生大会」で500人の聴講者を前にして講演されたことが、9日の「わかやま新報」で報じられていたので、その記事をそのまま転載させていただいた。でき得れば、小嶋社長さんの講話をわが耳で聞きたかったが、録音テープで何時か聞ける機会もあろうかと期待している。 では小嶋社長の講話をどうぞ・・・!
(クリックすれば拡大します。字を大きくしてお読み下さい)

(しげやん0710付記)                                                 

 われわれは、社会的に何らかの形で組織に属しており、その組織にはいわゆる組織を運営して行くためにヴィジョン・理念等その旗印が必要である。つぎに組織の目的・目標・組織・役割等々に明確に示される必要がある。小嶋社長は岡山で両備グループの経営最高責任者をつとめれれ和歌山電鉄はこのグループの一員である。小嶋社長はこの両備グループの経営理念から和歌山電鉄の経営方針に講話を展開されたことと想う。      

◎ 経営理念・【英】:business philosophy

組織存在意義使命を、普遍的な形で表した基本的価値観表明

 平たく言えば、「会社組織何のために存在するのか、経営どういう目的で、どのような形で行うことができるのか」ということ明文化したものである
これによって
経営者は、基本的考え方内外伝え共有化したり、社員に対して行動判断指針与えたりすることができる。理念自体社員共鳴すれば、働くインセンティブにもなり、企業における求心力にもつながる。すなわち経営理念は企業文化形成する主要な要素である。
経営理念の内容は、行動規範的なもの、経営成功のための鍵や経営姿勢を示すもの、企業存在意義を示すものなどいろいろな形で表現される。一般的には、社会顧客、および社員三者に関する理念設定されることが多い。
経営理念が難しいのは、適切な設定をしても時代とともに形骸化し、現実乖離してくることである。どれだけ優れた経営理念やビジョンであっても、その変更タイミング見極め時代合わせて方向再設定、再定義して、新たな道を踏み出さなくてはならない
                                       
◎小嶋光信                                                    ・小嶋 光信(こじま みつのぶ、1945年4月4日 - )は、両備グループ代表。同グループのほとんどの会社の社長を務めている。地方におけるバスや鉄道の再建を積極的に手がけ、「(地方)公共交通の救世主」や「地方公共交通の再生請負人」とも呼ばれている。

・経歴                                                  東京都で実業家の家に生まれ、子供の頃から実業家を志していた。慶應義塾大学経済学部在学中には既にキャンパス内での貸しロッカーや家庭教師の派遣事業などを手がけていた。また所属していたグライダー部でトレーラーを牽引するために大型免許を取得しており、これが後に役立っている。 1968年三井銀行入行。入行1年半で与信担当となり、様々な会社の経営現場に立ち会って経験を積んだという。1973年、義父から両備運輸の再建を依頼され入社、常務に就任。「現場のことが分かるのか」と言う運転士達の前で自ら大型トラックを運転して見せ、彼らの信頼と協力を取り付けて経営再建を成功させた。1975年には岡山タクシー社長に就任するなど両備グループの経営を手がけ、1999年には両備バス社長に就任、同グループの代表となる。2004年には岡山大学理事2006年南海電気鉄道が運営を断念した貴志川線の経営を引き継ぐため和歌山電鐵を設立し社長に就任。各社員が一人三役をこなす徹底した合理化に加え、両備グループデザイン顧問の水戸岡鋭治のデザインによるユニークな改装電車(和歌山電鐵2270系電車参照)や、貴志駅の猫の駅長たまなどのアイデアで再建を進めている。和歌山電鐵の出発式当日には、伊太祈曽駅で小嶋の姿を見つけた老婦人達から手を合わせて感謝されたという逸話も残っている。同年12月には経営が行き詰まった広島県福山市中国バスを再建するために受け皿会社を設立し社長に就任するなど、公共交通の再建に積極的に乗り出している。2007年両備ホールディングス社長に就任。
・人物像                                              「たま」を一目見て「駅長就任」というアイデアを打ち出したが、彼は自宅に紀州犬を飼育していたこともあり、ネコよりも犬好きであるそうだ。

テレビ東京日経スペシャル カンブリア宮殿』で、番組ホストの作家・村上龍は小嶋を「茶目っ気たっぷりで、軽やかな人」と評し、地方公共交通再生という大事業を成し遂げるために必要なのは彼のような「優れた能力と強靱な意志に加えて、ユーモアを解する柔らかな心」が必要なのではないかと語っている。       (おわり)
たま駅長&たま電車


 






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