22日・「感動をありがとう！・5」不屈」おやじ、ご苦労さん！

　あとに残っている競技で、最も期待ができて楽しみな女子フィギュアースケート競技を24日ＳＰ，26日フリーをひかえて、冬季五輪余話とでもいおうか、「感動をありがとう！」シリーズで、きのうに続き、不屈おやじ（走）決算をお届けしよう！

　不屈おやじ走決算―スケルトン越「人間やれば変われる！」

スケルトン４５歳・越、引退へ　次世代育て「金」挑む！　　バンクーバー五輪　
　
【ウィスラー（カナダ）】
　思わぬラスト滑走が待っていた。スケルトン男子の越和宏（４５）は３回戦で棄権者が１人出たため、進めなかったはずの４回戦に進出した。４５歳で臨んだ３度目の五輪。結果は２０位。ゴール後、燃え尽きた表情でソリから降りた。

　「こんなものじゃないですか。スタートは悪くなかったし…」。涙はなく、穏やかな口調だった。ただ、悔しさも胸からこみあげる。「僕がやっているのは、残念ながら時代遅れのスケルトン。個人商店ではムリ。この４年間の準備はうまくいってなかった」。威勢よく「金メダル」と言い続けてきたが、現実は厳しかった。「競技者としてはメダルを取ることはできなかった。経験を生かし、次の世代にメダルを取らせることが、次のゴールドメダルチャレンジ」と語り、現役引退の意向を示した。






※スケルトン競技豆知識・「最初のダッシュ力が勝負の分かれ目　スケルトン」

　スケルトンはボブスレー競技の一種。１人乗りの鉄製そりの上に腹ばいになって頭から突っ込む。バンクーバー五輪では１４５８メートルの氷のコースを、最高時速約１３０キロで滑り降りていく。

「スケルトン」はもともと「骨格」「骨組み」を意味する言葉。その名の通り、そりの形はランナー（滑走部）とシャーシー（車台）のみというシンプルな骨組みだ。

　このそりを手で押しながら加速し、飛び乗る。最初のダッシュ力が勝負の分かれ目。氷で滑らないように走るため、スパイクの足裏先には最大８個のポイントがついている。ハンドルやブレーキはない。あごと氷面の間は十数センチ。バンクーバー五輪の１６カ所のカーブは重心移動でそりを操作してタイムを競う。
　この競技は、１８８４年にスイス・サンモリッツで生まれたとされる。冬季五輪では１９２８年の第２回、１９４８年の第５回と、ともに発祥の地であるサンモリッツ大会で実施された。